施工事例「名建築の再生-温故知新の匠の技-」

REFORM

Prologue

名建築の再生プロジェクト。経年劣化した箇所の修復に留まらず、安心して暮らせる快適な住まいにリノベーションしました。一新してしまうのではなく、昔の雰囲気を残しつつも美しく再生させた実例です。温故知新の匠の技が随所に光ります。

改修前の状況

重厚感のある設えが印象的ですが、経年劣化により大規模な修繕が必要となりました。

設計:中西先生

1階部分は耐震補強を施し、屋根は全面交換が必要と判断しました。天井の板材や壁の左官材もかなりボロボロに劣化していますので、昔の雰囲気を残しつつ、美しくリノベーションする計画をたてました。キッチン・浴室をはじめ、水廻りもすべて改修します。

現場監督

屋根の劣化により防水が切れ、室内には雨漏りの跡があったため、屋根をすべて改修することになりました。天窓の周りも雨漏りしていたので交換することに。天井の「うづくり」の美しい木目は、現在入手できるものや新たに製作したものでは雰囲気を壊してしまうため、他の箇所を剥がし移設して対応することにしました。

改修工事①

屋根の全面葺替え工事

施工前の状態

施工前の状態

劣化・欠損している部分

古い屋根材を剥離

下地から全て修復

修復中

修復中

現場監督

内樋があるため、屋根通気を確保するのに大変苦労しました。改修工事の場合、実際に解体してみると、図面通りに納まらないことが多々発生します。設計図に詳細を書き込み、設計者と確認・打合せを綿密に行ないました。

設計図(屋根)

設計図(トップライト部分)

トップライト部分

ケラバの下地処理

 

完成

現場監督

新築工事と異なり、屋根工事中に雨が降ると室内が濡れてしまうため、毎日工事が終わると養生シートで覆って対応しました。完全に屋根が葺き終わるまで気が抜けませんでしたが、劣化部分もしっかり補修して大変きれいに仕上がりました。

改修工事②

耐震・補強工事

施工図

現場監督

現在の耐震基準では不足している耐力壁を補強するため、鉄筋コンクリートを増打ちしました。「目荒らし」という手法でわざと表面をデコボコにしてコンクリートの付着をよくする工夫をしています。断熱材も追加して温熱環境を整えました。

改修工事③

床暖房交換工事

現場監督

元々温水式の床暖房が入っていた床を耐震補強のために撤去しました。床暖配管の一部を残したまま途中まで新しい温水式床暖房(TES)に入替えました。既存の配管はモルタルに埋設されていたためつなぎ部分の施工に苦慮しました。

改修工事④

浴室改良工事

現場監督

既存の御影石を残しつつ、新規に樹脂製の浴槽を施工しました。壁面のタイルも貼り替え、水栓金具や手すりもすべて交換して美しく仕上げました。

改修工事⑤

内装工事・家具工事

階段の手摺や額縁を掲示する箇所は、下地を入れて左官を塗り直しました。

内装仕上げの状況。

既存家具改修

キッチン工事

造作家具工事

タイル貼り工事

現場監督

元々あった家具の長い天板をそのまま活かし、塗装を剥がして塗り直して美しく仕上げています。キッチンは全て刷新し、ekreaのオーダーキッチンで設えました。床には大判のタイルを採用しましたが、均等に美しく貼るのにかなり神経を使いました。

現場監督

天窓も交換し、天井や壁の内装もきれいに仕上りました。サッシの窓枠も昔の雰囲気を残しつつ新しい材料で設えました。

工事完了

竣工写真

こうして6ヶ月間にわたる改修工事が無事に完了しました。

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中西先生

「故(ふる)きを温(たず)ね、新しきを知る」、まさに温故知新のリノベーション実例となりました。安心・安全に快適な環境で暮らして頂けるようになり、お施主様にもご満足頂けてよかったです。

現場監督

使い勝手の良い設備や家具に変更した新規の部分を、既存の雰囲気に溶け込ませるために、施工図で検討を重ねました。仕上げについても統一感のある仕上がりにするための検討、職人への指示には徹底して配慮しました。


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